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アトリエ三月 もうりひとみさんの展示にて
もうりひとみさんの展示に行ってきた。この少し前に違う展示を見ているがそれはまた後日。
なぜならもうりさんの展示は8/1までだからです。大阪府中崎町から徒歩10分以内にあるよ。定休は水木みたいです。いける人はいってみてほしいです。以下は自分の記録です!加筆修正、URL添付などはまたいずれします!





19:30から壁面にかかれたもうりひとみさんの絵を背景に、池田彩乃さんの朗読と高野裕子さんの踊りが始まった。
どちらからも、わたしの大事な部分に気づかされた。
朗読からは、もっと砕いて言うと、誰かのために読むということはわたしが初めて身内以外に誉められたことだったと思い出した。中学一年生の冬にコンテストの司会進行係の補助をしたときに、やっとその日最後の出場者が演奏を開始して裏方のみんなが落ち着き始めたときのこと。ボランティアの高校生のお姉さんが、わたしに「すごくきれいな声!」「上手かった、すごいねえ。いつからアナウンスのお仕事しているの?高校生やんね?」などを言ってくれた。わたしは司会
進行の人のご厚意で、いくつかの団体を読み上げたのだが、そのお姉さんたちはそのことをたくさんほめてくれた。実は初めてやりました、聞き苦しかったでしょう。中学一年です、とわたしが苦笑したら、お姉さんたちは驚いて隣にいた男の子の肩を思いっきり叩きながら「嘘っ!すごい!」「えっ嘘やん!聞いた?中学生とかやば~今後が楽しみやねえ!あんた聞いた?この子めっちゃ凄いで、ほれ」と小さく叫んでいた。叩かれた男の子(お姉さんたちと同い年ぽい)ともう一人後ろにいた男の子も驚いた顔をしていて、わたしはびっくりしてた。
完璧なアナウンスじゃなかったのにほめられたことが、当時のわたしにとってはすごく不思議だった。
いまのわたしに対しては、誰かのために読むということは自分にとっても大事なことなんだよと伝えたい。



高野さんの踊りは、とてもゆっくりだった。読んでいる人が想定しているよりももっとゆっくりだった。わたしはお顔の動かしかたや手指の動きを見たかった(もっと明確にいうと観察)けどそれはなんだか失礼な気がして、足元と壁面の絵の下の方を見ていた。
見ていてわたしにこの踊りができるだろうかという考えが浮かんだ。たぶん、出来ない。
同じように出来ないと感じた人は他にも一人いる。シルヴィ・ギエムだ。ヤマシタトモコさんが大晦日にTwitterで呟いていたのがきっかけで、年越しのギエムの踊りを観た。曲はボレロだった。
この二人に対しては圧倒的という言葉が適切だなと思う。
いつかこの二人の横に並べても劣らないような人になりたいと思う。踊りと空間と視点と演出と自分が昔踊ったダンスジャンルのことも話したいけどまた今度。


このことを考えたなによりのきっかけは、もうりさんの展示だ。もうりさんの絵は色んな青に会える。青をよく使う理由をもしかしてと思って聞いたら、その答えが聞けて嬉しかった。一番自分に合う色という表現であっているのだろうか。たぶんこんな感じだったと思う。三年前の展示のときはわからなかったことを教えてもらえたので、なんだかすっきりした。自分に適した色や製作環境がなにかわかるというのはすごく素敵だと思う。
壁面にかかれた絵にもたくさんふれた。人が多かったのであまり近づくことはなかったけど、色んな素材でもうりさんの作品を視覚や触覚から感じられたのはすごく貴重な体験だったし、もっとみてみたいなと思った。死ぬまでにやりたいことの一つに食い込んできた気がする。良いのか悪いのかはよくわからない。

もうりさんの展示で、驚いたことは、作品の値段が予想よりも低かったことだ。
芸術を最高の存在にしてしまうのは、わたしはあまり良いと思っていない。そもそも芸術は表現を作品にするまでの過程で、育った家庭の金銭面によって選別されてしまう傾向があると感じる。日本に生まれて住み続けているわたしはそう感じる。もう少し芸術への入り口が低ければ、広ければと考えた人は多いのだろうか。わたしはあまりこの話をしたことがないのでわからない。
もうりさんの作品たちにつけられた値札は良心的な内容で、作品を生きがいにする入り口を低く設定してくれている。良いか悪いかの話ではない。個人的には多めにお支払いしたいと思うしたぶんそうするけど、ギリギリに近いわたしにとっては救いのように感じた。
でも、もうりさんが生活できる程度の価格設定にしてほしいなとやっぱり思ってしまう。こればっかりは本人の采配なので、今後作品を買うときは、多めの額を払うよう心がけようと思う。100円程度でも良いので、そうするべきだと自分に対して思う。

アトリエ三月さんはバーも経営しているのですが、とってもおいしかったです。辛いもの多めだったのでひいひい言いながら食べました。おいしかった。池田さんに「好きな食べ物はっ!」と聞かれて結局「好きな食感の食べ物はナッツ類です」と答えてしまった。昔は営業モードで女性の方の親(母)が作ったシフォンケーキとハンバーグと答えていたのを思い出した。
ハンバーグに関しては、二年くらい前に食べたハンバーグに軟骨みたいなのが混じっていて、その食感が嫌でハンバーグは食べなくなった。
よく考えたらアトリエ三月さんが出してくれたお料理は食感が嫌いなものはほぼでてこなくて面白かった。わたしが食べることを怖いと思うのは、一緒にいる人が不機嫌になるのを避けるために嫌な食感の食べ物でも我慢して食べていたからかもしれない。
あとは煙草を吸われたり、食べ物のアレルギーは甘えだと言われるのが怖いからかも。わからん。
ここまで読んでくれてありがとう!